tumblr「6B計画の近状」にも制作途中の画像をアップしましたが、舞台演出などでよく見掛けるドライアイス、雲海のようなスモークを煙(smoke)シミュレーションで再現する方法を今回、覚え書きとして投稿したいと思います。
まず、煙シミュレーションを行う範囲を設定します。立方体のオブジェクトを用意し、物理演算の[煙]をクリックします。煙パネルが表示されるので、[ドメイン]を選択すると立方体の内側が煙シミュレーションを行う範囲として設定されます。
既に光源を用意している場合は、このドメインの内側に入るように配置しましょう。もし光源が外側に配置されているとレンダリングの際、ドメインの立方体に光が遮られ内側のオブジェクトに光が届きません。ご注意ください。
どうしてもドメインの外側に光源を配置したい場合は、光源とレンダリングするオブジェクトをドメインと別レイヤーに移動し、ランプパネルの[このレイヤーのみ]を有効にすれば対処可能です。
続いて、煙の発生源を設定します。板状のオブジェクトを用意して物理演算の[煙]をクリック。煙パネルの[フロー]を選択すると煙の発生源として設定されます。
ひとまず、アニメーションの再生([Alt]+[A])で物理演算を実行すると、発生源から煙が発生します。
今回は、ドライアイスや雲海のようなスモークを表現したいので、発生する煙を上昇ではなく、下降するように変更したいと思います。
ドメインの立方体を選択します。煙パネルの[挙動:密度]の数値をデフォルトの“-0.00100”から更にマイナス方向に大きくすると、煙が下降するようになります。ここでは、“-1.00000”に設定しております。
発生する煙の障害物を設定します。今回は煙が下降するので、適当に発生源となるフローの下にオブジェクトを配置します。物理演算の[煙]をクリックし、煙パネルの[コリジョン]を選択すると衝突判定が設定されます。
煙の形状を変更します。ドメインの立方体を選択し、高解像度の煙パネルにチェックを入れて有効にします。[解像度:分割]の数値を大きくすると、煙の分割数が増えて滑らかな形状からムラのある形状に変化します。
[解像度:分割]の数値は、物理演算の処理時間に大きく影響を及ぼすので、PCのスペックと要相談です!
3Dビューヘッダの[追加]から[フォースフィールド:風]を選択すると、風が発生するようになり煙の流れをコントロールできるようになります。
長くなってしまったので、本日はここまでとさせていただきます。次回は煙のマテリアルやテクスチャについて投稿したいと思います。