煙シミュレーションで舞台演出スモークを再現〈その1〉の続きとなります。今回は、前回発生させて煙にマテリアルとテクスチャの設定を行います。
マテリアルとテクスチャの設定は、ドメインに対して行うのでドメインとなる立方体を選択します。
まず、上記画像向かって左側がマテリアルの設定となります。
マテリアルのタイプは[ボリューム]を選択します。表示された密度パネルの[密度]を“0.000”に変更することで、ドメインの立方体がレンダリング時に表示されなくなります。
次に、向かって右側がテクスチャの設定となります。
テクスチャのタイプは[ボクセルデータ]を選択します。表示されたボクセルデータパネルの[ドメインオブジェクト]で現在選択している立方体を指定します。
続けて、影響パネルで諸々調整を行います。デフォルトでは灰色の煙になってしまいますが、今回はドライアイスや雲海のようなスモークを再現したいので、[放射色]を無効にして[密度]と[放射]を有効にします。これによりマテリアルのシェーディングパネルにある放射で指定している色(デフォルト:白)が表示されるようになります。
後は、[密度]の数値を変更して煙(smoke)の濃度を調整します。また、ここでは[放射]も有効にしているので、マテリアルのシェーディングパネルにある[放射]の数値を変更することで放射する光の量が調整でき、レンダリング時に煙が表示される度合いをコントロールすることができます。
煙の発生源となるフローをレンダリング時に表示させたくない場合は、アウトライナーの[カメラ]アイコンをクリックして非表示に設定します。
煙シミュレーションに問題がなければ、煙のキャッシュパネルの[ベイク]をクリックして物理演算の結果を保存します。ベイクを行わないと再度ファイルを開いた際に改めて物理演算の処理を行わなければなりません。また、ベイクを行うには、ファイルを一度保存する必要があるのでご注意ください。
因みにベイク後でもマテリアル、テクスチャの設定を変更することは可能です。
ということで、「煙シミュレーションで舞台演出スモークを再現」仕上げ見本がこちらです。
今度は、煙シミュレーションを使用せずポリゴンで同様のスモーク制作に挑戦してみたいと思います。